at Cafe Cauda (Hakusan, Tokyo) [2023.5.30-2023.7.1]
「雪の日、祈りの丘にて」宮城県石巻市南浜町 [Snow scene at Prayer Hill] Minamihamacho, Ishinomaki, Miyagi 別世界となってしまった地に今年も雪が積もった。 あの日も雪だったという。 今度は明るく静かな別世界のようだ。雪遊びをする人の声も聞こえた。
「空にかかる橋」宮城県石巻市川口町 [River across the sky] Kawaguchicho, Ishinomaki, Miyagi 川向うまで寄り道して西の空を見た。 夕焼けにはそれほど期待せずに見ていると、目の前の散漫だった雲はしだいに集まってきて川のような流れとなった。この日は雲が主役らしかった。
「職人の休息」宮城県石巻市鋳銭場 [Light of rest] Isenba, Ishinomaki, Miyagi 漏れる灯りに足を止めた。中は仕事場らしく、機械、道具がテーブルに置かれている。 今日の仕事を終えて休息の時間だろうか。暗い夜道に疲れが解けていく。
「幾何学の散歩道」宮城県石巻市大街道西 [The stroll way of geometry] Okaido-nishi, Ishinomaki, Miyagi できて間もない立体交差の壁に午後の光が差し込む。ちょうど45°の直角三角形のようだ。 そのうち土手には草木が育ち、壁にも経年変化が入って、こんな幾何学要素は気にならなくなるのだろう。
「夜の帳 (16:55, 20 Jan. 2023)」宮城県石巻市中央 [A veil of night (16:55, 20 Jan. 2023)] Chuo, Ishinomaki, Miyagi 夕暮れの青を強調するように設定を変えて、なるべく真直ぐに撮る。 奥の店舗には明かりがついているが、ここまでは人の気配は届いてこない。 光だけが存在を伝えている。
「通りがかりの初夏」宮城県涌谷町小里 [Early summer is passing by] Osato, Wakuya, Miyagi 藤の花を目的に車を走らせた。 里山と平地の間を縫うような道を行き、通りがかりに目に留まった過ぎゆく初夏の風景を撮っておく。
今回の展示は少々急ごしらえとなってしまったので、はじめはこの6枚の組合せに違和感もあったのだが、実際に展示を構成するうちにこの6枚になった理由が腑に落ちてきた。
いずれも意図せず出会った光景を捉えたもので、風景写真とスナップの中間の意識で撮ったものであり、撮影時期が近いこともあって撮影時の気分的が似通っているのかもしれない。
仕上りは風景写真寄りの絵になっていると思うが、そこは風景写真を撮り続けた影響だろう。良い影響だと思っている。